取扱い業務

残業代の問題

残業代請求をされた場合は

労働者(又は退職した労働者)から、残業代を請求される事案が多くあります。

「うちの会社は、大丈夫だよ。」と安易に考えていると、多額の残業代を請求されるというケースがあるため十分に注意が必要です。

特に、残業代の問題は、その社員・従業員が退職した後に顕在化することが多く、「退職した従業員の代理人弁護士から、残業代請求の内容証明郵便が届いた」というご相談は当事務所でも特に取扱いが多い事件類型です。

近年、残業代請求の時効期間は、「2年」から「3年」になりましたので、退職した労働者からでも、3年間は、残業代請求を受けるリスクがあります。

残業代のリスク

労働者を雇用し働いてもらう場合、原則として、1日8時間、週40時間を超える労働に対しては、1.25倍の割増賃金を支払う必要があります(残業時間が1か月60時間を超えた場合には、割増率は1.5倍)。

例えば、月給30万円、土日休みの労働者で1日2時間の残業代が未払いである場合には、月額10万円弱の残業代が生じることとなり、3年間で、一人当たり300万円を超える未払い残業代となります。

さらに、未払い残業代については、事案によっては、裁判所により未払い残業代額と同額の付加金の支払を命じられることもあります(上記の例ですと、残業代300万円+付加金300万円の支払命令を受けるリスクがあります。)。

また、複数人から同時に残業代請求を受けるケースも目立っており、このようなケースでは、極めて多額の支払いを余儀なくされてしまうこともあり得ます。

特に注意が必要なケース

特に次のような場合には、残業代請求を受けるリスクが高いといえます。

☑ どれだけ働いても残業代は無いということで、労働者と合意していると考えている
☑ 労働時間を管理していない
☑ 労働者が勝手に(経営者の指示に従わず)長時間、働いている
☑ 労働者が勤務後に事業所に滞留していることを放置している
☑ 変形労働時間制を採用していると考えているが、就業規則等を精査できていない
☑ 安易に「みなし(固定)残業代制度」(〇〇手当を残業代の趣旨として支給など)としている
☑ 課長等の中間管理職に残業代を支給していない(いわゆる管理監督者の問題)
☑ 年俸制だから、残業代は支払わなくてよいと考えている

もし、以上のような状況がありましたら、是非一度、当事務所へご相談ください。
 

残業代請求を防ぐには

残業代請求を防ぐには、当然のことながら、労働時間をしっかりと管理し、残業代計算をして、支払うべき残業代を支払うことです。

当初から相当程度の残業時間が見込まれる場合には、会社が残業代の支払に耐えうる程度に、基本給の額を抑えるべきです。

また、残業を許可制とする等、不要な残業を防止することも重要です。

そして、裁判所において、残業代に関する会社の主張を認めてもらうには、「会社・経営者の残業代に対する考えと、雇用契約書・就業規則(給与規程)・給与明細書の記載内容(意味合い)を一致させること」がとても重要です。

残業代請求をされた際に、「その労働者とは、口頭で、こういった合意になっていた」と主張しても、証拠が伴わなければ、なかなか会社側の主張は裁判所には認めてもらえません。

例えば、「〇〇手当を残業代の趣旨として支給している。これは労働者側も承知していることだ」と経営者が考えていたとしても、これが裁判で争われた場合に、雇用契約書・就業規則(給与規程)・給与明細書の内容(意味合い)が経営者が考えている内容と一致しないと、残業代請求が認められてしまうケースが多くあります。

労働法規は、強行規定である部分が多く、これに反する合意内容を雇用契約書や就業規則に規定しても無効ですが(例えば、理由もなく「残業代は支給しない」という合意は無効)、法に違反しない範囲の合意を書面化することは大変重要なことです(経営者の考えと雇用契約書等の書面を一致させておくことが重要です)。


 
残業代トラブルが生じた場合には、対応を誤ると経営に大きなダメージとなりかねません。
また、経営者の考える残業代イメージと雇用契約書・就業規則(給与規程)等の書面の内容を一致させておくことが重要です。
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